M65 Trousers Mod, OD Reversed Sateen/Workers
WORKERSが伝えたいこと
久しぶりに登場の「6ポケット」、いわゆる軍パン。過去、ビンテージに出来る限り近く、逆に極力シンプルに、いろいろ作ってきました。
今回は「らしさを残すところは残す」「機能性を高められる部分には現代的な仕様」の組み合わせで作りました。
まず、「軍パンらしさ」。
素材のバックサテン、目が細かいM-51系。
オリーブは定番、デッドストックの一本から色を出してもらった物。
セージグリーンは通称「エアフォースベーカー」から色をまた新たにつけてもらった物。
生地の風合い、色が「らしい」部分。
ゆったりしたシルエット、膝に入れたタックで立体的な形。
フロントのビンテージを模したファスナー、腰裏仕様、ウェストの調整金具、バックポケットのフラップ、これら凝った仕様もすべて「軍パンって言えばこれだよね」というポイント達。
逆に「機能性を高めるため現代的にした」のが裾のドローコード。
私自身、良くやるのが、家に帰って軍パンを脱ぐとき、うっかり裾紐を緩めるのを忘れ足が抜けない!
「この紐が伸び縮みすればいいな」と思い、ゴムを入れることを思いつきました。
でも、平ゴムでは違う。やはり、コードタイプで、ミリタリーウェアらしいものを。
そこで思い出したのが、現行ミリタリーで良く使われるITWのコードやアクセサリー類。
海外からこれを取り寄せ使いました。
すっぽ抜けが怖いので、部分縫いをして思いっきり引っ張り強度試験をして
縫い付け+カンヌキ仕様にしています。
製品はワンウォッシュ済です。
By.WORKERS
商品の詳細
M-65、軍パンを徹底的にはきやすく。
現代の街着として不要なディテールを取り去った一本。
まずはフロント。フロントポケットのフラップを無くし、手を入れやすくしています。
45度近い角度に切られたポケットは、ジーンズのポケットのように手を上から入れやすい。
フロントはあえてタックボタンに変更。糸付けよりも強度を考えてのことです。
フロントはファスナー。デニムはスレキに色移りします。
このファスナーも何を使うか迷いましたが、オリジナルについているものを参考に、オールドアメリカン(YKK)の綿テープファスナーを使いました。
脇から見ると、膝のタックでパンツがわずかに曲がっているのがわかります。
人間の体は棒ではなく、関節ごとに出っ張りがあります。
膝の出っ張り、そして膝の可動域をゆったりと、立体的にカバーするためのタック。
脇の大型カーゴポケット。オリジナルにあるような止血帯だとか、物を縛り付けるためだといろいろな説があるテープ。あれは街着には必要ないのでつけていません。
今回、一番変わったのが裾のスピンドル。
省いてしまうと軍パンらしさが失われすぎる。スピンドルはつけたい。
でも、家に帰って脱いだ時、スピンドルをほどき忘れてくるぶしで突っかかり、パンツ1枚、ズボンはひっくり返っている・・・という間抜けな状態になった事、私は一度ではありません。
何か方法が無いか・・・と考えていた時に思い出したのが、ゴムのスピンドル。
アウトドアウェアではおなじみの物です。
ただ、これが、風合いまでというと中々日本で普通に手に入る良い物が無い。
そこで、ネットの海をさまよい見つけました。
現行ミリタリーウェアでも見かける、ITWというプラスチックバックルなどを作っているメーカーの物。
これを手配しました。ポイントは調整用のばね入りの先、ゴムスピンドルが抜けにくいようにもう一つ、持ち手を付けています。
商品の仕様・寸法
●素材 10オンス・コットン100% 硫化染めバックサテン
●附属 オールドアメリカンファスナー
●縫製 総スパン糸
●価格 21,000円(税抜き本体価格)
●寸法
XSサイズ:
ウエスト…80.0 cm
前股上…30.5 cm
後ろ股上…38.3 cm
ワタリ…34.0 cm
裾幅…21.0 cm
レングス…72.0 cm
Sサイズ:
ウエスト…85.0 cm
前股上…31.0 cm
後ろ股上…39.0 cm
ワタリ…35.0 cm
裾幅…22.0 cm
レングス…72.0 cm
採寸方法による誤差はご容赦ください。
ワンウォッシュ・乾燥機で乾燥済みの洗い済みサンプルの実寸を測り、各サイズグレードしています。
前また上はクロッチ(後ろ身頃との境目)からベルト上端まで。
後ろまた上はクロッチ(前身頃との境目)からベルト上端まで。
ワタリはクロッチから下を水平に測っています。
サイズを選ぶ際は、股上の深さに注目してください。お手持ちのパンツで、股上の近いものを探し、そのパンツのウェスト周りと、上記寸法表を比較しサイズを選んでください。
Workers K&T/ワーカーズは、古いアメリカ・ヨーロッパのワークウェアを基本に再現しつつ現代に合わせたものづくりをしている、岡山県ブランド。オリジナルそのものを解体し、資料を辿り、時代背景にまで深く深く踏み込んだうえ、あくまで実用性に則した変更を加えていける柔軟性に私たち雑貨屋マメチコは、強く惹かれます。古着好きの「こうであって欲しい」を残しつつ、あくまで「今」着るために必要な要素を加えてリリースされる製品はクオリティと値段のバランスも良く、自信を持っておすすめできる製品です。