1-Tack Trousers, 6oz Denim/Workers
※撮影時の男性モデルの体型…
身長168cm、体重58kg、肩幅44cm、胸囲93cm、ウエスト75cm、肩から手首までの腕の長さ55.5cm
(商品はXSサイズを着用しています)
WORKERSが伝えたいこと
暑い夏に手が伸びる薄手のトラウザーズ。17春夏ではFWP Trousers を開発し自分でもよく穿き、実はこれを書いてる 今も穿いていました。
FWP をはいて感じたのが、裾の紐仕様。結ぶのがちょっと手間。股下もフルレングスあり、裾は結んでだぼっとはくか、結ばず折るか。ただ、どちらにしてもちょっとだけですが、手間。
薄手の生地はどうしても弱い。 強く引っ張られると生地が裂けてしまう。FWP Trousers では全体的にゆったりしたシルエットで生地に過度な力がかからないように解決。他方、そのシルエットが軍パンっぽさに感じ、着る時・場所を選ぶのも気になりました。
1-Tack Trousers、ヒップ周りのゆとりはタックを取って横方向を出す。膝もある程度出す。そこから裾に向かって、強烈にテーパードをかけて裾周りがもたつくのを抑える。丈もくるぶしギリギリの丈にして、折らずに穿ける。私のように足が短い人は折るにしても一折、 それも裾巾がかなり狭いので折って、脇をちょっと縫いとめるとダブル風でまた落ち着きが良い。人間、くるぶしは細いので相当寸法を絞っても窮屈になりません。
デニムは少しだけ厚い6 オンス、デニムとして感じられるギリギリの薄さ。
穿いてみた弊社モデルいわく「夏にこれ穿くと他のパンツを穿く気になれない!」と高評価。ただ、彼はまだ20 代。「本 気で熱かったら短パンでしょ」なんて言いますが、おっさんになると夏場でも冷房で冷える。冷房が効いた場所で、膝から下が冷えないようにする「薄手の長ズボン」が必要なのです。絶対に!彼も不惑が近づけばわかるでしょう。
製品はワンウォッシュ済です。
By.WORKERS
商品の詳細
タックが入りゆったりとした腰回り。でも、ウェストは背面のバックルも使って「グッと」止まります。
タック入りのパンツ、一度穿くとその着やすさ・楽さがわかります。
WORKERSで使う生地は化学繊維を使ったストレッチ性があるもの(ポリウレタン等)はありません。どうしても私自身、化学繊維のストレッチ性があまり好きでは無いのです。(もちろん、身に着けるすべてとはいきませんが。靴下の履き口にはほぼ必ずいわゆる化繊のゴム糸が入ってますし)
化繊ストレッチが入れば、生地が伸びるのでかなり細身に作っても楽に着られます。でも、良い年した男があまりピッタピタも私は好きでは無いです。そこで、適度なゆとりを入れる必要があります。タック無しでも、股上やワタリで入れられない事は無いのですが、単純にタックでタテ方向にゆとりを出し、ヒップを横に出すと効率的にゆとりを作る事が出来るのです。
片側には、トラウザーらしさを演出するフラップ付ポケット。
ほとんど使わないとは思いますが、機能性を持たせています。
フロントはファスナー。すべりの良いYZIPを使っています。
帯は別帯仕様。チノパンのように身頃がそのまま続くのではなく、ジーンズのように別の帯がつきます。生地が薄い事もあり、帯はそのまま延長して縫い二つ折りにして始末。つまり、ボタンホールやボタンが開く位置は生地が4枚になります。5-6オンス程度の薄い生地なので、このぐらい厚い方が強度が要る部分には適しています。
その分、ボタンホール側の生地が厚くなるのでボタン付けは足つき。
膝にはタック入り。入れるか最後まで悩んだのですが、大元はFWP Trousers、ミリタリーのファティーグパンツから脇ポケットを取り去ったもの。その大元の流れを残す意味合いが一つ。もう一つ、タックが入り立体感が出て、人間の膝に沿うようにシルエットが作れる機能面も勘案して膝タックは残しました。
ヒップ側。こちらはタックではなくダーツが二本。これもヒップの丸みを作ってくれているので股上がそれほど深く無い、ワタリがそれほど広く無いにも関わらずヒップが食い込んでいない。
後ろ中心は巻き。補助としてつけたベルトループは生地の厚みがある部分に乗せています。後ろ中心は巻き縫いなので4枚になる、ポケット上部は玉縁があるのでここも裏にスレキがある。ループ付け位置も、生地の厚み、縫い方を頭に入れてベストな位置を考えて仕様を決めます。デザインというのは、単純に「これが好き」というのではなく、機能があってそれを実現するための「デザイン」です。だから、服のデザインであればその位置はどう縫われるのか、生地の厚みは、打ち込み密度は。そういったことを、ある時はデータを使い、ある時は経験則からの類推もしてデザインを決めていきます。デザインは単純に絵を描くのとは違います。
私が服を作り出したとき、当時はなぜ自分で型をひいて、縫ってみたかったのかはっきりとはわかりませんでした。単純に「知りたい」という好奇心がほとんどだったように思います。今はわかります。きちっとした、理由のある「デザイン」をしたかった。そのためには、どこにどういう寸法が必要で、生地と縫製を知らない事には「デザイン」出来ない。だから最初はひたすら古着のコピーをしようとしました。わからないなりに、なぜ古着がそういう「デザイン」になり、こういう生地ならどう縫うのか、自分で実際に型紙をひいて縫ってみて、理解しようとしたのです。
商品の仕様・寸法
●素材 6オンス・コットン100%・デニム
●附属 YZIP
●縫製 総スパン糸
●価格 15,000円(税抜き本体価格)
●寸法
XSサイズ:
ウエスト…79.0 cm
前股上…26.5.0 cm
後ろ股上…39.0 cm
ワタリ…36.0 cm
裾幅…16.0 cm
レングス…69.0 cm
Sサイズ:
ウエスト…84.0 cm
前股上…27.0 cm
後ろ股上…39.5 cm
ワタリ…36.0 cm
裾幅…16.5 cm
レングス…69.0 cm
ワンウォッシュ・乾燥機で乾燥済みの洗い済みサンプルの実寸を測り、各サイズグレードしています。
前また上はクロッチ(後ろ身頃との境目)からウェストのベルトつけ位置まで。
後ろまた上はクロッチ(前身頃との境目)からウェストのベルトつけ位置まで。
ワタリはクロッチ部分を水平にはかっています。
デニムは綿100でかなり強い防縮加工が入っているので、CL Twill(綿麻)より若干大きく・長く仕上がり。モデルはすべてSサイズを着用。
サイズに悩まれた時は大き目をご購入ください。
ウェストはバックルがあり、3-4センチは小さくすることが出来ます。
大き目を穿いて、ウェストのバックルできゅっと締める方が暑い時期は涼しく、楽にすごせます。
Workers K&T/ワーカーズは、古いアメリカ・ヨーロッパのワークウェアを基本に再現しつつ現代に合わせたものづくりをしている、岡山県ブランド。オリジナルそのものを解体し、資料を辿り、時代背景にまで深く深く踏み込んだうえ、あくまで実用性に則した変更を加えていける柔軟性に私たち雑貨屋マメチコは、強く惹かれます。古着好きの「こうであって欲しい」を残しつつ、あくまで「今」着るために必要な要素を加えてリリースされる製品はクオリティと値段のバランスも良く、自信を持っておすすめできる製品です。