男性モデルは身長168cm 体重55kg 肩幅44cm 胸囲93cm ウエスト73cmです。
モデルが試着しているのは「Sサイズ」です。
◆WORKERSが伝えたいこと◆
デッキジャケットとタンカース、その仕様を合わせてブルゾンを作りました。リブ・ポケット仕様はタンカース。背面はアクションプリーツ+ウェストにベルト切り替えでG-1の要素も入っています。
ファスナーはTALONのオートマチックを模したもの。逆開(2Wayファスナー)にしようかとも思ったのですが、スナップを止めればそれに近い事が出来るのでクラシックな1Wayファスナーを選びました。
カーキはコーティングをせずに平織生地をそのまま使っています。こちらは、撥水性はありませんが、タンカースの綾織チノ生地とも一味違う、硬さのある手触り。
裏地もせっかくならと豪華にウール100のガンクラブチェックを。袖裏は厚みを考え綿ポリに。一番大変だったのが袖口に使っている輪編みのリブ。以前作ってもらっていた工場さんが廃業されてしまったので新しい工場を探しました。フライトジャケット系と言えばこの輪編みのリブがどうしても譲れない部分です。ただ、専用機で編むため大量生産していた時代ならいざ知らず、今作ろうとするとロットの兼ね合いもあり難しいのですが、そこは「えいや!」で作ってしまいました。
By.WORKERS
フロント、首リブはタンカースのデザインを元に、さらにフロントジップのデッキジャケットのヒヨクを取り入れています。
リブまで上がったジッパー。首元までしっかり閉じることができます。本当に寒いとき、この首回りがしっかり閉じられるだけで体感温度がまったく変わります。
ファスナーの下には持ち出し。ファスナーの上にはヒヨク、下には持ち出しと二重のガードで身頃の中に寒い外気が入るのを防ぎます。
身頃裏はウール100%。「ハイランドウール」と呼ばれるペルー・アンデスの羊毛を使った生地で、ウール自体に膨らみがあるのが特徴。このふくらみが、体から出た温度を保つ空気層を作るのに一役買ってくれます。
ファスナーはWaldesのオートマチックファスナー。やはり、この形がタンカースには良く似合います。
袖裏はコットン・ポリエステル。ある程度のすべりの良さと、天然素材の風合いも残したい。そこで、コットンポリエステルの平織生地を今回は袖裏に使ってみました。
腰ポケットはシンプルに、玉縁ポケット。フロントヒヨク最下部。裾リブを切り替えてスナップ止め。
ネイビーは撥水性のあるコーティングをしたキャンバス。ベンタイルと違い、ガサガサ・ゴワゴワした風合い。
袖口に使ったリブ。これが今回、手配に一番手間と費用が掛かりました。
「輪編みのリブ」というもので、A-2などのフライトジャケットや、タンカース・デッキジャケットといったミリタリー系ブルゾンではおなじみ。
編地としては、通常の横編みなのですが縫い目が無いのが特徴。この形状でつながって出来上がります。
靴下などに使われる、小寸の専用編み機が必要で、その編み機で色糸で編むということはそれに合わせて首リブ・裾リブも別注で編むのです。
大量に作るミリタリークロージングではベストな仕様ですが、WORKERSのように受注数分しか作らない世界では合わない仕様です。が、せっかくミリタリー的なブルゾンを作るのだから!と気合を入れて別注しました。編み糸自体はウール100%、そこに若干ゴム糸を入れて伸縮性を持たせています。
背面にはG-1やフィールドジャケットでおなじみの切り替えしとアクションプリーツ。
ウェストはある程度フィットさせたうえで、腕を前に出したときに突っ張らないようにという仕様。
古くは、民間のスポーツジャケットや1930年代に流行ったピンチバックも同じ考え方。
●品名 Deck Tankers, Canvas
●素材
表地:コットン100% キャンバス
身頃裏:ウール100%ツイード
袖裏:ポリエステル65%・コットン35%ポプリン
●附属 Waldesジッパー・ウールリブ
●縫製 スパン糸
●寸法(身幅は2倍してお考えください。)
Sサイズ:
身幅…52.0cm
肩幅…44.0cm
着丈…62.0cm
袖丈…65.0cm
袖口幅…8.0cm
Mサイズ:
身幅…55.0cm
肩幅…45.0cm
着丈…62.0cm
袖丈…65.0cm
袖口幅…8.0cm
サンプル実寸を測り各サイズにグレードしています。
若干袖丈が採寸上は長く見えますが、リブにより調節が効きます。
縫製および洗い、また採寸方法による誤差はご容赦ください。
Workers K&T/ワーカーズは、古いアメリカのワークウェアを基本に再現しつつ現代に合わせたものづくりをしている、岡山県倉敷市のブランド。デニムの聖地、岡山県倉敷市で企画・生産されています。
オリジナルそのものを解体し、資料を辿り、時代背景にまで深く深く踏み込んだうえ、あくまで実用性に則した変更を加えていける柔軟性に私たち雑貨屋マメチコは、強く惹かれます。古着好きの「こうであって欲しい」を残しつつ、あくまで「今」着るために必要な要素を加えてリリースされる製品はクオリティと値段のバランスも良く、自信を持っておすすめできる製品です。